醤油って、いろんな種類がありますよね。それぞれ材料の配合や熟成期間も違いがあるので、味も色も違いますし、全部の種類の醤油に特徴があります。「どんな時にどの醤油を使ったらいいのかな?」と困ったりしてないですか~?
今回の記事では、
- どの醤油をどんな料理の時に使うと良いのか?!
- ある定番料理にどの醤油を使うとどんな味になるのか?!
今日からでもすぐに実践して頂けるような内容を書いていきます。
私も発酵に興味を持ち始めた頃、旅行好きの私は全国各地に行くたびにご当地のいろいろな種類の醤油を買っては来たものの、使い方がわからない。。。お刺身を食べようと思って使った醤油が全然生ものと合わなかったり、煮物に合わなかったりと失敗を繰り返したものです。。。
しっかり醤油の違いや特徴を知ってからは、上手に沢山の種類の醤油を使い分けすることができるようになったので、普段の料理の幅も広がりました!
この記事を読み終えた後には、きっと今晩のおかずは、家で眠ってしまっている使い方がわからない醤油を使ってお料理できるようになると思いますよ。
醤油の種類と違いや特徴を知って、料理に使い分けるべし!
醤油の5種類を知っておこう!
まずは、基本となる醤油の5種類を知っておきましょう。
- 濃口醤油
- 淡口醤油
- たまり醤油
- 白醤油
- 再仕込み醤油
種類による分類をすると、醤油はこの5つの種類に分類されます。
どのような製法で作られているかなどについては、
こちらの記事に詳しく書いてありますので、参考になさって下さいませ。
醤油の味の特徴について知っておこう!
それでは、まずは、5種類の醤油の味の特徴についてみていきます。
それぞれの醤油は、大豆や小麦などの材料の比率の違いだったり、熟成期間の違いだったりとそれぞれ違いがあるんです。
- 濃口醤油・・・原材料の大豆と小麦の比率はほぼ一緒。濃口というだけあって、濃い色をしている。全国シェアNO.1です!
- 淡口醤油・・・濃口醤油と同様で大豆と小麦の比率はほぼ一緒。濃口醤油に比べると熟成期間も短い。色を淡くするために濃口醤油の仕込みの時よりも塩水を約1割多く入れて仕込んでいるので、色は淡いけど、塩分濃度は5種類中でNO.1です!
- たまり醤油・・・原材料で大豆の割合が多く、ほとんど小麦が使用されていないので、旨味がとにかく濃厚!
- 白醤油・・・原材料でたまり醤油とは反対で、小麦が主体になってくるので、淡口醤油よりも淡い色をしている。甘味や香りが強い特徴がある。
- 再仕込み醤油・・・材料も熟成期間も濃口醤油の2倍以上かかっているので、まろやかで濃厚な味わい。
こんな風に味の違いがはっきりしているんです。
醤油の種類でなんでこんなに味の違いがあるのか?
ズラズラと特徴ばかりを書かれても、味の想像がなかなかつかないと思うんです。。。
なので、こんな特徴を覚えていて欲しい!
この2つのチェックポイントを見れば、味見をしなくてもその醤油がどんな味なのかが、想像がつくようになります。
醤油の原材料の違いと比率で味がわかるんです。
醤油の基本となる原材料は、大豆と小麦です。
大豆が多い醤油ならば、熟成中に大豆のタンパク質が麹の酵素分解によってアミノ酸(旨味)が生成されます。単純に考えれば、大豆が多い醤油ならば、旨味がたっぷりだ!ということ。
でも、旨味は、苦みにも近い味がしちゃう。そして、アミノ酸がたっぷりだと色も黒くなるんです。
反対に小麦が多い場合は、小麦はでんぷんをたっぷり含んでいるので熟成中に麹の酵素分解によってブドウ糖を生成します。だから、甘くなる!だから、小麦がいっぱいの醤油は甘いんだな、とわかる。
でも、小麦のブドウ糖は熟成中に、共存する沢山の微生物たちも大好きなんです。だから代表的な酵母菌だったら、小麦から生成されたブドウ糖を食べて香りを出すし、乳酸菌はブドウ糖を食べて酸を出すし。。。(他にも微生物はいっぱいいるだろうけども)
だから、甘いけれど、香りも強く、酸味もあるんだろうな~、とわかる訳だ。
醤油の熟成期間の違いによる特徴。
もうひとつのチェックポイントは、熟成期間。
濃口醤油が約1年だとすると、それよりも熟成期間が短ければ、濃口醤油よりも色は淡くなるし、1年よりも長ければ濃口醤油よりも色は濃くなります。
色の濃い醤油は、長い熟成期間の間に沢山の微生物たちがいろいろな副産物を生成してくれているので、なんとも複雑味のある深い味わいなんだな~と思ったらいいと思う。
醤油の色の違いで使い分けるのが一番わかりやすい!
でも、結局、料理で使用するということで醤油を考えていくならば、醤油の色の違いに着目して欲しい!
それが一番分かりやすいと思うのです。
醤油の色の違いで考えると、醤油の特徴もよく理解できてくるんじゃないかしら?
それぞれの醤油の違いで合う料理はこれ!
<色がうすい>食材の色や風味を楽しむ
- 白醤油・・・豆ご飯、だし巻き卵、お吸い物、茶碗蒸しなど。
- 淡口醤油・・・お吸い物、煮びたし、パスタ、シチュー、煮物など。
- 濃口醤油・・・つけ醤油、かけ醤油として。煮物、焼き物、たれ、など万能に使える。
- 再仕込み醤油・・・つけ醤油として、お刺身や寿司。ソースの代わりにフライにかける。カレーの仕上げの隠し味に。
- たまり醤油・・・魚のあら炊き、鰤の照り焼き、せんべいなど。
<色が濃い>醤油の色や風味を添える
この5種類にはそれぞれ特徴があって、得意分野がありますね。
素材本来の色や風味を味わいたい時なんかは、淡口醤油や白醤油が向いているし、醤油の色や風味を添えたい場合の時なんかは、再仕込み醤油やたまり醤油が向いている。
真ん中の濃口醤油は、とにかく万能なので、料理に関して言えば、どんな料理にも対応可能ですね。
でも、せっかくだから、いろいろな種類の醤油で料理に挑戦してみて下さいね。
私は、関東出身だから濃口醤油で育ったけど、煮物が真っ黒に仕上がるのがちょっと苦手で、やっぱり淡口醤油で煮物を作ると綺麗に仕上がるし、塩分濃度も淡口醤油は高いので、素材の味も引き立って、キレのある味にもなる。
しかも淡口醤油は、洋風の料理にすごく合うので、和風のパスタを作るときなんかは、絶対に淡口醤油をオススメします!
パスタが黒くなるのって、見た目もよくないしね。。。1本あると本当に便利!
お刺身を食べるんだったら、再仕込み醤油が私は好きです!好みの問題はあると思うけど、再仕込み醤油は、舐めただけで、日本人だったら「美味しい」と思うはず。
一度出来上がった醤油に、もう一回、醪(もろみ)を漬けて、もう1年。とにかく、手間暇かかってる醤油なんです。再度、仕込んでいる醤油だから、再仕込み醤油な訳ですよ。
お刺身とかお寿司食べるんだったら、やっぱり再仕込み醤油がオススメですね~。ヤマクロさんの鶴醤は本当に別格の美味しさです。
もちろん、他の種類の醤油もオススメですが、もし、濃口醤油しか持っていません。。って方だったら、淡口醤油と再仕込み醤油の3本を常備して使い分けてもらえたらいいかな~と思います。
醤油5種類を使い分けて、定番料理の味を比べてみると。。。?!
では、今度は、定番料理を醤油の種類の違いでどんな風に味が変わるのか?味比べをしていきますよ~。
好みの問題もあるけれど、一番その料理に合うであろう順番で評価して書いていきますね。参考になさって下さいね。
肉じゃがの味の違い
- 濃口醤油・・・肉じゃがだとこれが一番美味しそうな色に出来上がる。バランスよし!
- 白醤油・・・甘味が引き立って意外にも合う!肉じゃがの甘め好きは良いと思う。私は好き。
- 淡口醤油・・・素材の味は引き立つ。煮物なら良いけど、肉じゃがだとちょっと弱い印象かも。
- 再仕込み醤油・・・残念ながら、じゃがいもが黒くなる。。。
- たまり醤油・・・これもじゃがいも達が黒くなる。。だけど、力強い味わいでこれはこれで良いかもな。。。
うどん汁の味の違い
- 淡口醤油・・・やっぱりこれが合う!食材の繊細な味や香りも引き出せます!
- 白醤油・・・甘味があって、やっぱりうどん汁にも合うんだな~これが。
- 濃口醤油・・・バランスがよい。やっぱり優等生だね。
- 再仕込み醤油・・・醤油の味がしっかりする。関東圏の方達は、好きかもしれませんね。私、すき。
- たまり醤油・・・煮込みうどんにするなら、これが良いと思う。旨味すごいよ。
お刺身の味の違い
- 再仕込み醤油・・・醤油の味がしっかり。でも付け過ぎると醤油の味しかしないから注意です。
- 濃口醤油・・・生ものとのバランスが良いね。
- たまり醤油・・・これもバランスよい。お刺身もお醤油も旨い!と感じる。
- 白醤油・・・甘味があるから美味しいけど、好き嫌い分かれると思う。
- 淡口醤油・・・合わないことないんだけど、塩っぽく感じちゃう。
いかがでしたでしょうか?
是非、今日から料理でいろいろと試して頂けたら嬉しく思います。
それでは、今回の「醤油の種類の違いと特徴を知って料理をもっと美味しく味わおう!」をまとめていきましょう。
醤油の種類の違いと特徴を知って料理をもっと美味しく味わおう!まとめ
醤油の味の特徴
- 濃口醤油・・・原材料の大豆と小麦の比率はほぼ一緒。濃口というだけあって、濃い色をしている。全国シェアNO.1です!
- 淡口醤油・・・濃口醤油と同様で大豆と小麦の比率はほぼ一緒。濃口醤油に比べると熟成期間も短い。色を淡くするために濃口醤油の仕込みの時よりも塩水を約1割多く入れて仕込んでいるので、色は淡いけど、塩分濃度は5種類中でNO.1です!
- たまり醤油・・・原材料で大豆の割合が多く、ほとんど小麦が使用されていないので、旨味がとにかく濃厚!
- 白醤油・・・原材料でたまり醤油とは反対で、小麦が主体になってくるので、淡口醤油よりも淡い色をしている。甘味や香りが強い特徴がある。
- 再仕込み醤油・・・材料も熟成期間も濃口醤油の2倍以上かかっているので、まろやかで濃厚な味わい。
それぞれの醤油で合う料理
<色がうすい>食材の色や風味を楽しむ
- 白醤油・・・豆ご飯、だし巻き卵、お吸い物、茶碗蒸しなど。
- 淡口醤油・・・お吸い物、煮びたし、パスタ、シチュー、煮物など。
- 濃口醤油・・・つけ醤油、かけ醤油として。煮物、焼き物、たれ、など万能に使える。
- 再仕込み醤油・・・つけ醤油として、お刺身や寿司。ソースの代わりにフライにかける。カレーの仕上げの隠し味に。
- たまり醤油・・・魚のあら炊き、鰤の照り焼き、せんべいなど。
<色が濃い>醤油の色や風味を添える
醤油の種類別で定番料理の味の違い
肉じゃがの味の違い
- 濃口醤油・・・肉じゃがだとこれが一番美味しそうな色に出来上がる。バランスよし!
- 白醤油・・・甘味が引き立って意外にも合う!肉じゃがの甘め好きは良いと思う。私は好き。
- 淡口醤油・・・素材の味は引き立つ。煮物なら良いけど、肉じゃがだとちょっと弱い印象かも。
- 再仕込み醤油・・・残念ながら、じゃがいもが黒くなる。。。
- たまり醤油・・・これもじゃがいも達が黒くなる。。だけど、力強い味わいでこれはこれで良いかもな。。。
うどん汁の味の違い
- 淡口醤油・・・やっぱりこれが合う!食材の繊細な味や香りも引き出せます!
- 白醤油・・・甘味があって、やっぱりうどん汁にも合うんだな~これが。
- 濃口醤油・・・バランスがよい。やっぱり優等生だね。
- 再仕込み醤油・・・醤油の味がしっかりする。関東圏の方達は、好きかもしれませんね。私、すき。
- たまり醤油・・・煮込みうどんにするなら、これが良いと思う。旨味すごいよ。
お刺身の味の違い
- 再仕込み醤油・・・醤油の味がしっかり。でも付け過ぎると醤油の味しかしないから注意です。
- 濃口醤油・・・生ものとのバランスが良いね。
- たまり醤油・・・これもバランスよい。お刺身もお醤油も旨い!と感じる。
- 白醤油・・・甘味があるから美味しいけど、好き嫌い分かれると思う。
- 淡口醤油・・・合わないことないんだけど、塩っぽく感じちゃう。
醤油は実は5種類もあって、味の違いや特徴があることをお分かり頂けたかと思います。
是非、いろいろな種類の醤油を使って、料理に挑戦してみて下さい。今回の味のランキングは、私の主観で書いていますので、皆さんのお好きな順位をご自分で探してみて下さいね。その味がきっとご家庭の定番の味になっていくかと思います。
それでは、皆さん、良い熟成を・・・
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