簡単にできる醤油の作り方!自宅で手作りしてみよう!

醤油って、実は簡単に作る事が出来ます!って言うと、「え~!そうなの?」意外とみんな同じようなリアクション。確かに日本人にとっては身近な調味料の醤油。作り方が難しいような気がしてしまうと思います。

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発酵ブームもあって、今では、自宅で手作りの味噌を作る人たちも増えてきたように思います。実は、醤油は、味噌作りなんかよりももっと簡単に作ることができてしまいます!自宅で手作りすることができてしまいます。

  • 手作りするのが好きだから、新しい物に挑戦してみたいな。
  • 味噌作りは毎年やっているから、他に発酵調味料を作ってみたいな。
  • 手間をかけずに作れるならば、醤油を作っていたいな。
  • 手作り醤油でみんなを驚かせたい!

こんな風に思っている方は、是非、挑戦してもらいたいですね。

今回の記事では、簡単にできる醤油の作り方を書いていきたいと思います。これを読み終えるた時に、「あ!これなら私にも簡単にできる!」と思ってもらえたら嬉しく思います。

はっきり言って、手作りの醤油の味は、格別です!

これは、手作りした人にしか分からないと言っても良いくらい。この手作りの醤油の味を知ったら、毎年仕込むことになるんじゃないかしら。

だって、作り方がとっても簡単なんだもの。。。

それでは、みていきましょう!

簡単な醤油の作り方!材料はこれだけ。あとは待つだけ。

まずは、どんな材料を準備するのかというところから。

醤油の材料は、

  • 醤油麹

以上です。ね、簡単でしょう?しかも、これを混ぜるだけです。そして、最初だけ面倒みてやって、あとは待つだけです。この材料を入れるために、

  • 大きめの蓋付きの瓶(梅酒とか作る用の瓶)
  • プラスチック製の蓋付きの樽(黄色とかの漬け物用の樽)

醤油を熟成しておくための瓶か樽を準備してね。どちらかひとつでいいです。

よくペットボトルで作るやり方とかもあるらしいんだけど、私は絶対、口の広い瓶とか樽の方が手入れがしやすいと思う。子供の自由研究とかならペットボトルでもいいと思うけど、せっかくだからいっぱい作れるように大きめの容量にしてみましょ。

梅酒作る用の瓶も漬け物用の樽もホームセンターとかやネットで検索すれば、すぐに見つかります。

準備できたら、瓶であれば、瓶に熱湯を入れて、殺菌して渇かして、中や蓋の部分を焼酎などを軽くつけたキッチンペーパーなどで拭いてあげよう。

樽であれば、中も蓋も焼酎などを軽くつけたキッチンペーパーで拭いて殺菌して準備しましょう。

準備するものはこれだけ!それでは、簡単にできる作り方をみていきましょう。そのあとに、美味しく作るための原材料についての選び方のポイントも書いていきますね。

醤油の簡単な作り方

仕込み1日目

<醤油の材料と作り方>

  • 醤油麹 1000g
  • 塩 240g
  • 水 1200cc
  1. まずは、この材料を計量しましょう。
  2. 殺菌して準備した容器に、まずは塩と水を入れて、かき混ぜて、しっかりと塩を溶かして塩水を作ります。塩の塊が残っているのはよくないので、とにかく手を入れて、(嫌なら綺麗なヘラなどで)くるくるかき混ぜて塩を溶かしきって下さい。
  3. 塩水が完成したら、そこに醤油麹をざらざら~と入れて、しっかりと手でかき混ぜて、醤油麹が塩水に浸かるようにしてあげます。
  4. 容器の内部に塩水に浸かっていない醤油麹が瓶や樽の内部側面についていると思いますので、それを焼酎をつけたキッチンペーパーを使って、綺麗に拭き取ってあげましょう。内部も綺麗にね。
  5. 蓋をして、風通しの良いところに置いて下さい。直射日光のあたらないところ。靴箱や生ゴミの近くは危険地帯です。これで仕込みは完了です!

仕込みの時のポイント!

  • 醤油麹は、もし自分の家の近くなどに醤油蔵があるならば、問い合わせてみて下さい。1キリくらいなら売ってくれる場合もあると思います。もしもなければ、インターネットで「醤油麹」と検索すればいろいろな地域のものがでてきます。探してみて下さいね。
  • 仕込みの水は、ミネラルウォーターではなく、水道水で大丈夫!ミネラルウォーターは、殺菌処理されていることが多いので、熟成していく中で微生物たちが繁殖しずらくなる可能性もあるので。
  • 塩は、美味しいものをチョイスするといいです。沖縄の塩とか、オホーツクの塩とか、こだわりの美味しい自然塩を使用した方が美味しく仕上がります。
  • 仕込むこの日は、納豆を食べるの禁止です~!納豆は繁殖力が強いので、ちょっと納豆の菌糸が入ってしまうと納豆臭がするものが出来上がってしまう可能性があるので、仕込みの日だけは我慢して下さいね。食べ終わった納豆のパックの近くで仕込むのも危険です~!
  • 瓶や樽の内部に飛び散っている醤油麹は、綺麗に拭き取ってあげて下さい。空気に触れるところに汚れがあるとそこから腐敗の原因になることがあるからです。これは、2日目以降も気にして欲しいポイントです!
  • 手を入れて混ぜたくない時は、醤油作り専用の新しい綺麗なヘラを買って、それを使うようにしましょう。何か使ったことのあるヘラはNOですよ~。

1日目の仕込みは、これで完了です!

2日目以降は、週に1回だけ面倒みてね。

  • 週に1回程度、手や綺麗な醤油作り専用にしたヘラで混ぜてあげて下さい。
  • 容器の底からしっかりと全体が混ざるようにしてあげましょう。
  • はじめのうちは、麹が上に浮いてきちゃうので、水分を含ませて沈める感じで混ぜてあげるようにしてくださいね。最初は、麹が浮いているけど、しっかり何日か混ぜているとそのうち全体的に混ざります。
  • とにかく混ぜたら、容器の内部を拭き取って綺麗にすることは忘れずに!

3ヶ月くらい経ったら。。。熟成中の注意点!

週1くらいのお手入れを3ヶ月くらい続けていくと、仕込んだ醤油麹もドロドロになってきます。蓋を開けるともしかすると醤油っぽい香りがしているかもしれません。

このくらいになったら、混ぜる作業も月2回くらいでも大丈夫になってきます。もしも混ぜる余裕があるんだったら、週1回混ぜてあげた方が熟成的には良いです。まあ、私はこのくらいになったら、様子を見ながら月に2回程度しか混ぜません。でもこの様子を見るというのがポイントです。

このドロドロになっている醤油麹、仕込んだものを醪(もろみ)とも呼びますが、暑い時期なんかは、この醪の空気に触れる表面に白いカビのようなものが出てくるかもしれません。

この白いカビのような物は産膜酵母という酵母菌ですので、白いものが生えちゃって失敗だ~!と言って、捨てないで大丈夫です。もしも産膜酵母が少量の場合は、そのまま醪の液体の中に一緒に混ぜ込んじゃっていいです。

産膜酵母自体は、あまり良い香りがしないので、いっぱい大量に真っ白に粉ふく程に表面に繁殖してしまったら、スプーンなどで、その産膜酵母の部分を表面をすくい取って捨ててしまえば良いと思いますが、少量であれば、醤油の香りの方が強いので、混ぜても醤油の香りが勝つので問題ありません。

いっぱいできちゃっていた場合だけ、その白い部分を上手にすくい取って捨てるようにして下さいね。

酵母なので身体に大きな害はないので驚かなくて大丈夫です。

温かい時期から暑い時期は、微生物たちの活動も活発になります。なので、暑い時期だけは、様子を見ながら月に2回くらい混ぜる、を基本にして熟成させてあげましょう。

熟成中のドロドロの醪を発酵料理に使う技!

醤油を仕込んでいておもしろいのは、熟成中の醪を使って発酵料理ができてしまうというところです!これが、醤油を手作りする醍醐味のひとつでもあります。

3ヶ月くらい経って、醪が茶色くドロドロになってきました。

時々、かき混ぜる作業がありますが、そのかき混ぜた時に手で混ぜていれば、手にべったりと醪がつきますよね?

これ、すぐに洗ってしまったら、もったいない!

醤油の醪をかき混ぜるときに、隣に鶏肉や魚などを準備してから混ぜて下さい。

混ぜ終わって手についた醪を用意しておいた食材にペタペタと付着させます。

そして、冷蔵庫で1日発酵させます。

そうすると、柔らかくてとびきり美味しい発酵料理に変身しちゃいます!

醤油麹には、分解酵素がたっぷり含まれていますので、柔らかく、美味しい食材に変身しちゃうんです!

プロテアーゼというタンパク質を分解して、アミノ酸(旨味)を生成する酵素もしっかり含んでいますので、安いお肉も醪を薄く塗って、冷蔵庫で1日発酵させてあげれば、しっかり酵素が作用して、柔らかく美味しいお肉になってしまうんですよ。

私は、醤油を作るために熟成させていたのに、発酵料理に醪を使いすぎて、最後に絞れる醤油醪がほとんどなくなってしまった経験もあるほどなんです。それくらい、醤油醪の威力はすごいです。これ、本当に手作りじゃないと出来ないし、体験できないので、感動を味わって頂きたいな~と思いますね。

ただ、醤油の醪は火にかけると焦げやすいので、もしも発酵させた食材を焼いて食べようと思うならば、食材にまずは軽く全体に塩をして、少し経つと水気が出るので、拭き取ってから、クッキングペーパーを食材に巻いて、その上から醤油醪を塗るようにしてあげて下さい。直接、食材に塗らずに、ペーパーを1枚はさんで塗るということ。そうすると、食材を焼くときに焦げるのをある程度防ぐことが出来ると思います。

ペーパーを1枚はさんで醤油醪を塗って発酵させたとしても、しっかり酵素は働いてくれますので、大丈夫です。

もしも、その食材を煮込んでしまうという時なんかは、食材に直接ペタペタ塗ってしまっても大丈夫です。煮込む時には、その醤油醪もついている状態で一緒に煮込んでしまいましょう。

発酵の期間は、必ず冷蔵庫に入れて、1日を目安にして下さいね。

1年経ったら絞りましょう~!そして注意点も。

さて、途中の醤油醪で発酵料理を楽しみながら、1年が経った頃、蓋を開ければ、きっと醤油の香りがしていると思います。色も焦げ茶色か黒くなっているのではないかしら。

絞り方は、簡単です。

サラシなどの丈夫な大きめの布を準備して、そこに熟成した醤油醪をドロドロ~と入れて、上の部分を巾着みたいに結びます。

下に上げ底かなにかをして、ポタポタと1滴ずつ絞っていきましょう。

私は大きめのボウルに底に小さめのザルみたいのを上げ底になるようにひっくり返して置いて、そこに醤油醪を入れたサラシを置いておきます。

ここでの注意点は、絶対にギューギューと力入れて絞っちゃいけないってこと!力入れて絞るとせっかくの醤油が濁ってしまうの~!だから、1日くらい時間をかけて、ポタポタと絞っていきましょう。

醤油が出来たら、是非、その日は、美味しいお刺身や冷や奴とかを食べてみてね。

この絞りたても醤油たるや!!!今まで味わったことがないくらい美味しいはず!!!

きっと毎年、醤油を仕込もうと思ってもらえると思いますよ。

私の発酵教室の生徒さんたちも3回、4回と毎年のように醤油作り教室にリピートしてくれていました。やっぱり手作りは、市販の味とは違うって言ってくれていたのが印象的です。

絞りたての醤油は味が落ちるのが早い!

この絞りたての美味しい醤油ですが、実は、次の日には、びっくりするほど味が落ちてしまうんです。

もしも、絞った醤油を長く保存したいな、と思う時は、絞った当日に使う分だけは取っておいて、その残りの醤油は、鍋に入れて、温めて火入れをしてあげましょう。

ゆっくりと沸騰させないように、湯気がでるくらいの温度でいいので、かき混ぜながら約10分くらい加熱してみましょう。そのあと火を止めて、綺麗な殺菌したボトルに入れて、冷蔵庫で保存してあげると良いと思います。

火入れした醤油も少し苦みが加わって、これまた絞りたての醤油とは違う味わいになります。

せっかく1年もかけて作った醤油ですから、長く楽しみたいですもんね。

絞りカスはどう使う?

サラシに残った醤油の絞りカス、これも捨てたらもったいないの~!

しっとりした状態の醪が残ったと思うのだけど、これは漬け床として使っちゃいましょう。

綺麗に殺菌したタッパーなどに醤油の醪カスを入れて、そこにきゅうりとか大根とかニンジンとかの野菜を入れ込んで、漬け物にするといいと思います。

ドロドロの熟成中の醤油醪のように、肉や魚などを漬けても良いと思います。その時は、やっぱり食材に軽く塩をして、水気が出てくるので、拭き取ってから、クッキングペーパーやサラシを食材に巻いて、醤油の絞りカスを付着させた状態で、冷蔵庫に入れて(1日程度が目安)発酵させて、料理してみて下さいね。

いかがですか?

  • 醤油は、仕込みは材料を入れて混ぜるだけ。
  • 最初だけは、少し面倒見てあげるけど、醪になったら、様子見ながら付き合ってあげるだけ。
  • 1年経って、醤油の香りがしていたら絞って完成!
  • しかも熟成中の醪を使って発酵料理も楽しめちゃう!

皆さんが思っているよりも簡単に醤油って作れてしまうんですよ。

それでは、今回の「簡単にできる醤油の作り方!自宅で手作りしてみよう!」をまとめていきましょう。

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簡単にできる醤油の作り方!自宅で手作りしてみよう!まとめ

<醤油の材料と作り方>

  • 醤油麹 1000g
  • 塩 240g
  • 水 1200cc
  1. まずは、この材料を計量しましょう。
  2. 殺菌して準備した容器に、まずは塩と水を入れて、かき混ぜて、しっかりと塩を溶かして塩水を作ります。塩の塊が残っているのはよくないので、とにかく手を入れて、(嫌なら綺麗なヘラなどで)くるくるかき混ぜて塩を溶かしきって下さい。
  3. 塩水が完成したら、そこに醤油麹をざらざら~と入れて、しっかりと手でかき混ぜて、醤油麹が塩水に浸かるようにしてあげます。
  4. 容器の内部に塩水に浸かっていない醤油麹が瓶や樽の内部側面についていると思いますので、それを焼酎をつけたキッチンペーパーを使って、綺麗に拭き取ってあげましょう。内部も綺麗にね。
  5. 蓋をして、風通しの良いところに置いて下さい。直射日光のあたらないところ。靴箱や生ゴミの近くは危険地帯です。これで仕込みは完了です!
  6. 1週間に1回程度、手か綺麗なヘラでかき混ぜます。
  7. 3ヶ月くらい経ってドロドロになってきたら、月に1~2回程度かき混ぜます。
  8. 1年くらい経って、醤油の香りがしてきたら完成です!
  9. 醤油醪をサラシに入れて、上げ底をしたボウルに入れて、1滴ずつポタポタと絞っていきます。

味噌の作り方は知っているし、作ったことがある人は多いかもしれないけど、醤油の作り方を知っている人って意外と少ないんですよね。しかも醤油の方が、仕込む時は混ぜるだけだから、味噌を仕込むよりもも~っと簡単!

自宅で作った醤油の味は、本当に格別に美味しいものなので、是非、体験してみて下さいね。

それでは、皆さん、良い熟成を・・・

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