もち米甘酒は超甘い!炊飯器での美味しい作り方と甘くなる理由。

米麹での甘酒が、浸透していますが、皆さんは、もち米の甘酒を飲んだことがありますか?

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このもち米が原料になった甘酒は、米麹で作った甘酒よりも超~甘く出来上がるんです。甘い甘い甘酒の味がお好きな人は、もち米を材料にして、甘酒を作ってみてもいいかもしれませんよね。

今回は、どうして、もち米の甘酒が、米麹の甘酒よりも甘く出来上がるのか?

そして、もち米甘酒の炊飯器での作り方について。

米麹での甘酒とはまた違った味わいのもち米甘酒、炊飯器ひとつでチャレンジしてみましょう!

もち米甘酒は超甘い!炊飯器での美味しい作り方と甘くなる理由。

まずは、どうして、もち米を材料にした甘酒の方が、米麹で作る甘酒よりも甘くなるのか、という点についてみていくことにしましょう。

まず、米麹で作る甘酒について、おさらいしていきましょう。

米麹で作る甘酒は、

  • 米麹
  • 固めに炊いたお粥

これを材料にして、55~60度の温度で、約8時間くらい保温し続けて、甘酒になっていくのですが、この時になぜ甘くなっていくかというと、それには酵素と甘酒に使用している材料が大きく関わっています。

麹の酵素アミラーゼがデンプンに作用して、甘くなる。

甘酒がなんで甘くなるかというと、米のデンプンを麹の酵素のアミラーゼが作用して、デンプンを分解して、ブドウ糖を生成するからなんです。

麹は、酵素を100種類以上含んでいると言われているのですが、甘酒が甘くなるという現象は、アミラーゼという酵素が働いているということ。

米麹の甘酒で入れる固めのお粥というのは、米を投入しているということになりますよね。これの意味としては、出来上がりの量を増やしたいということや、丁度良いとろみにしたいということ、甘みも丁度よくしたいということ、麹の酵素を働かせるためのエサにしたいということなどの理由があります。

今回は、それからいくと、もち米をエサにしてあげるってことになりますね。

米もデンプンですし、もち米だってデンプンです。このあたりをもう少し詳しく説明していきますね。

米(うるち米)ともち米の構造の違いで甘さが変わってくるんです。

デンプンについて詳しく見ていきましょう。

デンプンには、アミロースとアミロペクチンという成分があります。

  • アミロースとは、ブドウ糖が結合してできた、紐のような長い分子と考えて下さい。
  • アミロペクチンとは、アミロース同様、ブドウ糖が結合してできた紐状の長い分子なんですが、所々でブドウ糖が枝分かれしていて、そこで出来た枝も更に枝分かれを繰り返した形状をしています。いっぱい枝のついた木の枝のような形の分子と考えると分かりやすいかな。

米(うるち米)のデンプンの成分を見てみると、アミロースは、全デンプンの15~25%、アミロペクチンは、全デンプンの75~85%含んでいます。

一方、もち米に関して言うと、アミロペクチンのみで、100%近くアミロペクチンだけで、アミロースは含んでいません。

アミロペクチンは、ブドウ糖の結合が、枝分かれした状態ですので、水中などではお互いが絡みやすくて、粘り気が出るんです。そうです、お餅は、粘りますよね。うるち米もデンプンですが、デンプンの種類が違うことによって、違いが出てくるんですね。

さて、このアミロースとアミロペクチンの構造を比較してみると、アミロペクチンの方がアミロースよりもブドウ糖が多くつながっている構造になっています。そりゃ、アミロペクチンの形状は、ブドウ糖が枝分かれするように沢山結合している訳ですからね。

つまり、アミロペクチンを多く含むもち米の方が、うるち米よりも潜在的に多くのブドウ糖をすでに含んでいると考えることができるのです。

ですから、うるち米で作る甘酒よりも、もち米を投入して作る甘酒の方が、断然、甘くなるという訳です。

そして、麹の持っている酵素、アミラーゼは、ハサミの役割をしています。

デンプンに反応して、ブドウ糖が繋がったアミロースやアミロペクチンのブドウ糖のつなぎ目をチョキチョキと切っていくイメージです。

もち米のアミロペクチンの方が、うるち米のアミロースよりもブドウ糖のつながりが枝分かれしている分、多いので、酵素のアミラーゼがつなぎ目を切っていってくれたら、ブドウ糖は、もち米の方が沢山あると言えますよね。うん。だから甘いのですよ。

それでは、いよいよ炊飯器で作る、もち米甘酒の作り方をご紹介していきます。

もち米甘酒は、米麹と固めのお粥で作る甘酒よりも甘いし、粘り気(でもお餅のようにはならないので大丈夫です)もあるので、ドロドロに出来上がります。出来上がったもち米甘酒は、出来上がった後に、水を足したりして、お好きな状態にして飲むといいと思います。

それに、少量でも甘いので、砂糖の代わりとして、料理に使うのも最適だと思います。自然の甘みなので、料理の味も柔らかく出来上がりますし、特に日本の家庭料理にはピッタリの甘みになりますよ。

それでは、もち米甘酒を炊飯器で作るやり方です。炊飯器ひとつで、もち米から炊いていく作り方です。

もち米甘酒を炊飯器ひとつで作る作り方!

<材料>

  • 米麹 500g
  • もち米 400g(水 400ml)
  • 仕込み水 600ml

<作り方>

  1. もち米は、よく研いでから、2時間以上、水に浸して置いておく。
  2. 水気を切ったもち米を炊飯器に入れて、水を400ml入れて、炊く。
  3. 炊きあがったら、おヘラでかき混ぜて、仕込み水を600ml入れる。
  4. 釜内の温度が55度以下になっていることを確認して、しっかりほぐした米麹を入れる。
  5. 炊飯器に釜をセットして、フタを全開に開けたまま、保温ボタンを押す。
  6. 釜内の温度を55~60度をキープしながら、約8時間~10時間。
  7. 1,2時間後くらいに、様子を見られるならば、軽く混ぜてあげると良い。
  8. 8時間以上経過したら、味見をしてみて、甘くなっていれば完成です。

<ポイント>

  • ドロドロに仕上がると思いますので、水でお好きな状態に薄めて飲むといいでしょう。
  • 保存容器に入れて、冷蔵庫で約1週間程度の保存期間になります。
  • 保存期間を長くしたい場合は、出来上がった、もち米甘酒を鍋に移して、沸騰寸前、弱火でクツクツと5分程度火入れをしてあげましょう。微生物量、酵素量は減ってしまいますが、冷蔵庫で保存した時に保存期間が延びます。
  • 米粒が苦手な方は、出来上がったら、ミキサーにかけてしまいましょう。
  • 料理で使用する場合は、どうせ加熱などしてしまう可能性もありますので、出来上がったら、小分けにして冷凍庫に入れて、冷凍保存してしまって、使う時に解凍して使用するというのも良いと思います。

いかがでしょうか?

もち米で作る甘酒も炊飯器ひとつで、簡単にできてしまいます。

甘い甘酒がお好きな方や、とろみが付いている甘酒が好きな方、料理に甘味として使用したい方なんかには、本当に万能に使えると思いますよ。

それでは、今回のもち米甘酒の作り方とどうして、もち米甘酒は超~甘くなるのかについてをまとめていきましょう。

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もち米甘酒は超甘い!炊飯器での美味しい作り方と甘くなる理由。~まとめ~

もち米甘酒が超甘くなる理由

デンプンには、アミロースとアミロペクチンという成分があります。

  • アミロースとは、ブドウ糖が結合してできた、紐のような長い分子と考えて下さい。
  • アミロペクチンとは、アミロース同様、ブドウ糖が結合してできた紐状の長い分子なんですが、所々でブドウ糖が枝分かれしていて、そこで出来た枝も更に枝分かれを繰り返した形状をしています。いっぱい枝のついた木の枝のような形の分子と考えると分かりやすいかな。

米(うるち米)のデンプンの成分を見てみると、アミロースは、全デンプンの15~25%、アミロペクチンは、全デンプンの75~85%含んでいます。

一方、もち米に関して言うと、アミロペクチンのみで、100%近くアミロペクチンだけで、アミロースは含んでいません。

アミロペクチンは、ブドウ糖の結合が、枝分かれした状態ですので、水中などではお互いが絡みやすくて、粘り気が出るんです。そうです、お餅は、粘りますよね。うるち米もデンプンですが、デンプンの種類が違うことによって、違いが出てくるんですね。

さて、このアミロースとアミロペクチンの構造を比較してみると、アミロペクチンの方がアミロースよりもブドウ糖が多くつながっている構造になっています。そりゃ、アミロペクチンの形状は、ブドウ糖が枝分かれするように沢山結合している訳ですからね。

つまり、アミロペクチンを多く含むもち米の方が、うるち米よりも潜在的に多くのブドウ糖をすでに含んでいると考えることができるのです。

ですから、うるち米で作る甘酒よりも、もち米を投入して作る甘酒の方が、断然、甘くなるという訳です。

そして、麹の持っている酵素、アミラーゼは、ハサミの役割をしています。

デンプンに反応して、ブドウ糖が繋がったアミロースやアミロペクチンのブドウ糖のつなぎ目をチョキチョキと切っていくイメージです。

もち米のアミロペクチンの方が、うるち米のアミロースよりもブドウ糖のつながりが枝分かれしている分、多いので、酵素のアミラーゼがつなぎ目を切っていってくれたら、ブドウ糖は、もち米の方が沢山あると言えますよね。うん。だから甘いのですよ。

もち米甘酒を炊飯器ひとつで作る作り方!

<材料>

  • 米麹 500g
  • もち米 400g(水 400ml)
  • 仕込み水 600ml

<作り方>

  1. もち米は、よく研いでから、2時間以上、水に浸して置いておく。
  2. 水気を切ったもち米を炊飯器に入れて、水を400ml入れて、炊く。
  3. 炊きあがったら、おヘラでかき混ぜて、仕込み水を600ml入れる。
  4. 釜内の温度が55度以下になっていることを確認して、しっかりほぐした米麹を入れる。
  5. 炊飯器に釜をセットして、フタを全開に開けたまま、保温ボタンを押す。
  6. 釜内の温度を55~60度をキープしながら、約8時間~10時間。
  7. 1,2時間後くらいに、様子を見られるならば、軽く混ぜてあげると良い。
  8. 8時間以上経過したら、味見をしてみて、甘くなっていれば完成です。

<ポイント>

  • ドロドロに仕上がると思いますので、水でお好きな状態に薄めて飲むといいでしょう。
  • 保存容器に入れて、冷蔵庫で約1週間程度の保存期間になります。
  • 保存期間を長くしたい場合は、出来上がった、もち米甘酒を鍋に移して、沸騰寸前、弱火でクツクツと5分程度火入れをしてあげましょう。微生物量、酵素量は減ってしまいますが、冷蔵庫で保存した時に保存期間が延びます。
  • 米粒が苦手な方は、出来上がったら、ミキサーにかけてしまいましょう。
  • 料理で使用する場合は、どうせ加熱などしてしまう可能性もありますので、出来上がったら、小分けにして冷凍庫に入れて、冷凍保存してしまって、使う時に解凍して使用するというのも良いと思います。

今回は、もち米甘酒の作り方をご紹介すると共に、どうして、米(うるち米)で作る甘酒よりももち米で作る甘酒の方が甘くなるかという理由までを書いてみました。

どうしてかな~?と思うと、そこには、しっかりした科学的な根拠が存在しているんですよね。

この記事を読んで下さった読者さんたちが、実践してくれたり、もっと発酵を好きになって、発酵ライフを楽しんでくれたら、本当に嬉しく思います。

それでは、皆様、良い熟成を・・・

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