甘酒は、豊富な栄養を含んでいるというのは、今やみんなが知っていることですね。
甘酒というと、冬に温かくして飲むというイメージがある人も多いかと思うのですが、実は、夏に飲むのが効果的だって事を皆さんは、知っていましたか?
なんと、江戸時代では、甘酒は、夏に飲むというのが、一般常識だったんですよ。
甘酒は、江戸時代から、一般庶民に親しまれてきました。
今回は、江戸時代における甘酒のお話を見ていきましょう。
どうして、江戸時代では、夏に甘酒が飲まれていたのか?
江戸時代の甘酒の作り方は、今と同じだったのか?
そんなところに着目して書いていこうと思います。
Contents
夏は甘酒を飲むのが常識!江戸時代の甘酒の作り方を探求してみた。
今や、甘酒というと、温かくして、冬に飲む。。というイメージがある人も多いと思います。
でも、実は、江戸時代では、夏に飲む!というのが、一般常識だったんですよ。
江戸時代から、「甘酒」は、夏の季語にもなっている程なんです。
甘酒は、豊富な栄養成分がたっぷり含まれています。
- ビタミン類が豊富
- アミノ酸も豊富
- 食物繊維も含まれている
- 血圧を下げる効果も期待される
- 腸内環境バランスを保ってくれる効果
- ブドウ糖がすぐに身体に吸収され疲れを回復
などなど。。。甘酒には、沢山の効果や効能がありますね。
そもそも、甘酒というと、今では、2つ存在しています。
- 米麹で作った甘酒
- 酒粕で作った甘酒
江戸時代では、米麹で作った甘酒を飲んでいました。酒粕で作った甘酒が世の中に出回るようになったのは、もっと後の時代のことなんですよ。
この、豊富な栄養成分を含んだ米麹で作った甘酒を、江戸時代では、滋養強壮のためにと、夏バテ防止のために、夏に飲まれていたんです。
今で言う、栄養ドリンク、エナジードリンクみたいな位置付けで飲まれていたということなんですよ。
夏ですから、もちろん、甘酒を冷やして飲んでいました。
今は、「冷やし甘酒」なんていう商品名で、甘酒が売られていたりしていますが、江戸時代の人が見たら、「え?なんの話?甘酒は、冷やして飲むのが常識でしょ?!」と思われるかもしれませんね。←笑
ですから、甘酒は、元気が出ないな~なんていう時に、飲んであげると効果が出ると言えますね。
さて、江戸時代から親しまれてきた甘酒ですが、今と作り方は一緒なのでしょうか?
その江戸時代の甘酒の作り方を探求してみました。見ていきましょう。
江戸時代の甘酒の作り方は、3種類あった!
江戸時代での甘酒の作り方を調べてみると、3種類ありました。
それは、甘酒を作るときの材料の配合量によっての違いによるものです。
ひとつづつ見ていきましょう。
かた作り
<作り方>
- 炊く前の米と米麹を同量にして甘酒を作る。
- 水分量は少なめで作る。
<どんなタイプ?>
水分量も少なく作るので、ドロドロした感じの甘酒が出来上がります。そのまま飲むというよりも、出来上がってから、水を足して薄めて飲むようなタイプ。保存用にもしていたのでしょう。甘酒のペースト状態。
うす作り
<作り方>
- かた作りの総重量の半分の量を水分を入れる。
- かた作りよりも水分が多くなる。
<どんなタイプ?>
かた作りよりも水分量が多いので、そのままストレートで飲むための作り方です。江戸時代では、このうす作りの甘酒を冷やして、よく飲んでいたのかもしれませんね。
はや作り
<作り方>
- 材料が全て米麹で作る。
- プラスして、道明寺の干し飯を入れることもあった。
- 水分も適度に入れる。
<どんなタイプ?>
甘酒は、普通8時間から10時間程度、出来上がるまで時間が必要ですが、このはや作りだと、約1時間で出来上がってしまう。
材料の全てを米麹にすることで、麹の酵素の力で、早く糖化させて甘酒を作っている。画期的な作り方は、江戸時代からもあったようですね。
この、時間短縮できてしまう、「はや作り」について、もう少し詳しく見ていきましょう。
江戸時代の時短甘酒「はや作り」の作り方!
甘酒をたった1時間で仕上げてしまう「はや作り」という作り方。
江戸時代もこのような時短な作り方があったなんて、驚きじゃないですか?
江戸時代では、どんな作り方をしていたのか、調べてみました。
<材料>
- 米麹 300g
- 水 900g
- 道明寺の干し飯 100g
<作り方>
- 道明寺の干し飯を軽くお湯で洗って、ザルにあげておく。
- すり鉢に、米麹と水を入れて、しっかりすりつぶします。
- よくすり潰した液体を、ザルで漉します。
- 鍋に入れます。
- ここに、ザルにあげておいた道明寺の干し飯を入れて、混ぜ合わせます。
- 鍋を弱火にかけて、60℃の温度に保って、30分から1時間、かき混ぜながら、温度を保ち続けてかき混ぜていきます。
- これで、甘酒のはや作りの出来上がりです!
道明寺の干し飯とは、何か?
道明寺の干し飯とは、何か?というところですが、これ、「干し飯=ほしいい」と読みます。
もち米を干して、保存食にしたものです。昔は、これを保存食としていたそうです。干しておくことで、品質も変化せず、いつまでも美味しく食べられたのだそうですよ。
今では、道明寺粉として、お菓子で使われていますよね。道明寺粉は、今でも馴染みがありますね。
もち米は、米(うるち米)とは、でんぷんの形状が違うという特徴があります。
甘酒が甘くなるというのは、米麹が持つ酵素アミラーゼが、でんぷんに作用して、ブドウ糖を生成するから、甘くなるのです。
うるち米よりももち米の方が、でんぷんの形成状、甘くなるという特徴を持っているんです。
関連記事→もち米甘酒は超甘い!炊飯器での美味しい作り方と甘くなる理由。
ですから、江戸時代でも、道明寺の干し飯を入れることで、早く甘酒を甘く美味しく作れるように、麹のエサのような感覚で、入れていたのでしょうね。
科学がまだまだ分からなかった時代なのに、本当にすごいなと思います。
それでは、今回の江戸時代には、夏に甘酒が飲まれていたこと、江戸時代の甘酒は、どのように作られていたのか、についてをまとめていきましょう。
夏は甘酒を飲むのが常識!江戸時代の甘酒の作り方を探求してみた。~まとめ~
甘酒は、豊富な栄養成分がたっぷり含まれています。
- ビタミン類が豊富
- アミノ酸も豊富
- 食物繊維も含まれている
- 血圧を下げる効果も期待される
- 腸内環境バランスを保ってくれる効果
- ブドウ糖がすぐに身体に吸収され疲れを回復
などなど。。。甘酒には、沢山の効果や効能がありますね。
江戸時代では、米麹で作った甘酒を飲んでいました。
この、豊富な栄養成分を含んだ米麹で作った甘酒を、江戸時代では、滋養強壮のためにと、夏バテ防止のために、夏に飲まれていたんです。
江戸時代から、「甘酒」は、夏の季語にもなっている程です。夏の風物詩だった訳ですね。
江戸時代の甘酒の作り方は、3種類あった!
かた作り
<作り方>
- 炊く前の米と米麹を同量にして甘酒を作る。
- 水分量は少なめで作る。
<どんなタイプ?>
水分量も少なく作るので、ドロドロした感じの甘酒が出来上がります。そのまま飲むというよりも、出来上がってから、水を足して薄めて飲むようなタイプ。保存用にもしていたのでしょう。甘酒のペースト状態。
うす作り
<作り方>
- かた作りの総重量の半分の量を水分を入れる。
- かた作りよりも水分が多くなる。
<どんなタイプ?>
かた作りよりも水分量が多いので、そのままストレートで飲むための作り方です。江戸時代では、このうす作りの甘酒を冷やして、よく飲んでいたのかもしれませんね。
はや作り
<作り方>
- 材料が全て米麹で作る。
- プラスして、道明寺の干し飯を入れることもあった。
- 水分も適度に入れる。
<どんなタイプ?>
甘酒は、普通8時間から10時間程度、出来上がるまで時間が必要ですが、このはや作りだと、約1時間で出来上がってしまう。
材料の全てを米麹にすることで、麹の酵素の力で、早く糖化させて甘酒を作っている。画期的な作り方は、江戸時代からもあったようですね。
いかがだったでしょうか?
今は、甘酒のための家電まで登場する時代になりました。江戸時代の人から見たら、きっと驚きでしょうね!
江戸時代から、庶民に飲まれてきた甘酒。。。滋養強壮、エナジードリンクのような存在だった甘酒です。
現代社会でも、疲れた時には、この甘酒で元気を出してがんばっていきましょう!
日本人として、代々伝わる甘酒という食文化を大切にしていきたいものですね。
それでは、皆さん、良い熟成を・・・
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