柿酢造りの温度は何度が最適?発酵マニアも初心者も知っておくべし!

柿酢を作る上で、考えてあげたい温度の話。。。今年は、柿酢を作るぞ~!と意気込んで、準備をして、保存瓶に仕込みました。あれ?一体、何度で発酵熟成させてあがえればいいんだろう?最適温度って、何度だろう?そんな疑問が出てくるかと思います。

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今回は、柿酢を作る過程での最適温度について書いていきたいと思います。

発酵食品を作るということは、微生物と共存するということ。一緒に暮らすってことです。一緒にその間、同居するってこと。微生物たちの特性をしっかり知って、管理し、操ってあげることは、成功に繋げる大きなポイントでもあります。

微生物たちの特性を知って、微生物たちの気持ちを考えて一緒に暮らしてあげる。。。こんな風に考えることができたら、もう貴方は、発酵マニアの仲間入りですね。

柿酢造りにおける最適温度

柿酢を造る工程では、2段階に発酵の過程があります。それぞれの発酵過程で、優位に関わってくる微生物が変わってきます。そんな事を踏まえて、説明していきますね。

柿酢造りにおける酵母菌の最適温度は?

まずは、1段階目の発酵過程。

最初に、処理をした柿と水とイースト菌(ドライイースト)を保存瓶に入れ込みました。(これは、私の推奨するレシピの場合)

関連記事→渋柿で作ろう!柿酢の作り方。ドライイーストの力で簡単にできる。

もちろん、イースト菌なしで、柿そのまんまだけで、柿酢造りをしている場合でも一緒です。

この1段階目の発酵では、酵母菌を優勢にしたいのです。アルコール発酵を促してあげる必要があるからです。

酵母菌というと、皆さん、パンを連想するかと思います。パンの発酵では、約30~40℃前後で一次発酵をさせて、酵母の力でパン生地を膨らませています。

「って、いうことは、40℃ね~。」

と、思いがちですが、柿酢を造る上では、それは温度が高過ぎます。

この温度で発酵させてしまうと、酵母菌は活発に活動しますが、元気に発酵しすぎて、すぐに発酵が終わってしまいます。パン作りでも一次発酵は、60分程度ですよね?すぐに1段階目のアルコール発酵が終わってしまうんですよね。

せっかく柿酢を造るのですから、柿のエキスなどもしっかり引き出してあげたい。柿の皮の周りに付着している酵母菌たちにもしっかり働いてもらいたい。

そこで、低温発酵という発想をするんです。パン作りをよくされる方は、天然酵母を知っているかと思います。天然酵母は、ゆっくり時間をかけて、低温で発酵させていきますよね。素材の旨みを引き出すために、そのような方法を取っているのです。だから、最後にパンを焼き上げた時にその素材の風味が漂う美味しいパンになるのですよね。

柿酢を造る時にも、この低温でゆっくり酵母菌に働いてもらって、発酵してもらいましょう。

柿酢の1段階目の発酵過程の適正温度は、20~30℃です!

柿が出回る頃は、平均的にこのくらいの室温なのではないでしょうか。もしも地域によって、そして、その年の気温などによって、温度変化があるかもしれませんが、この温度を保ってあげるようにして下さい。

私の実験の経験上ですが、約22℃あたりが具合がよかったですよ。

どうしてもキッチンが寒い場合は、保存瓶を毛布でくるんであげたり、ストーブのあるリビングで一緒に暮らしてあげたり、面倒みてあげて下さいね。

柿酢造りにおける酢酸菌の適正温度は?

そして、2段階目の発酵過程。

アルコール発酵も収まり、柿を漉して、液体だけにして、また保存瓶に戻します。

さあ、これから2段階目の発酵過程のスタートです。

この発酵過程では、酢にしたい訳ですから、酢酸菌に優位に働いてもらいたい!

酢酸菌の適正温度は、20~30℃。

2段階目の発酵過程は、1段階目の発酵の時よりも時間がかかります。

攪拌をしながら、液中の表面にネロ~ンとしたゼリー状の酢酸菌が降りてくるまで、発酵熟成させていきます。

この頃になると、寒い地域では雪が降っているかもしれませんね。先程も書いたように、寒い時は、保存瓶を毛布にくるんだり、リビングの暖かいところに移すなどして、温度管理してあげるようにして下さい。

私は、リビングで一緒に過ごしています。(笑)

それでは、今回の柿酢造りにおける適正温度についてまとめていきます。

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柿酢造りにおける適正温度~まとめ~

  • 始めの頃の1段階目のアルコール発酵をさせる酵母菌の適正温度は、20~30℃。温度を上げ過ぎて、発酵を早く進ませないようにすること。経験上22℃が最適でした。
  • 柿を漉して、後半の2段階目の発酵過程は、酢酸菌による発酵。適正温度は、20~30℃。この頃になると寒くなってきていると思うので、保存瓶を毛布にくるんだり、暖かい場所に移すなどしてあげること。

微生物の特性をしっかり知って、操ってあげることで成功に近づいていきます。発酵食を造る時に、もちろん「愛情」もとても大切ですが、愛情だけでは成功に導けません。しっかり知識を持って、微生物たちを観察し、耳を傾け、一緒に季節を感じながら、過ごしていきましょう。←マニアックな意見ですいません汗

また、柿酢造りはアルコール発酵という工程があります。酒類の製造免許を持たずに酒類を作るのは、販売目的でなくても法律で禁じられています。私の柿酢の記事に関しては、あくまでも酢を作る目的で紹介しているものですので、取り扱いには十分に気をつけて下さい。柿酢の記事情報によってのトラブルに関しては、一切責任を終えませんので、自己責任で取り扱って下さい。

合わせて読むとよくわかる→柿酢にイースト菌を入れるとどうなるの?微生物の働きを優しく解説します。

柿酢の発酵熟成中。。このカビは、大丈夫?!の不安に答えます。

皆様、今日も良い熟成を・・・・

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